ギャンブルと仮想通貨取引の関係性とは?

ビットコイン
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2017年は仮想通貨の年であったと言っても過言ではない。

CMには有名お笑い芸人、ニュースサイトで仮想通貨に関するニュースを見ない日はなかった。

最も人気のある仮想通貨であるビットコインは17年初頭から高騰が始まり、12月に歴代最高値である1BTC=235万円に到達した。

2019年3月現在もその値段は乱高下を繰り返し、素人目からは一切予測がつかない。

一体なぜあれほどの人々が仮想通貨取引に熱狂したのか。

理由はその高い依存性と、手軽さにある。

仮想通貨の取引を行う者の半分は日常的にギャンブルを行う者である、という衝撃的な研究結果が存在する。

それほど両者には類似点が多数存在するのだ。

なにより、必要なものはインターネットに繋がっているスマホ一台、家の中でも、電車の中でも、野外でも、どこででも取引に参加できる。

これは昨今のオンライン・ルーレットの盛り上がりを見ても分かる。

サイトにアクセスするスマホさえあればいいため、今までオンライン・ルーレットと縁のなかった人までも、その手軽さゆえアクセスする。

最近ではその2つを組合せ、仮想通貨を用いてオンライン・ルーレットを行う「betcoin」なるサイトも人気を博しているそうだ。

ベット
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「ティルト」とは

仮想通貨の取引でも同じ現象が起こった。

CMやTwitterを見て、仮想通貨が何であるかすら知らない人々が、自分達のスマホから、仮想通貨の取引を始めた。

上昇を続けるその相場は熱気に包まれ、人々はいち早く「億り人」(17年当時、仮想通貨で一億円以上の利益を得た者の総称)の仲間入りしようと、ビットコインに始まり、雨後の筍の如く登場し始めた新興仮想通貨に投資した。

もちろん、ビギナーズラックというものは、オンライン・ルーレットだろうと、仮想通貨だろうと、どの世界にも存在する。大金を掴めたものもすくなくないだろう。

しかし、情報を吟味し、冷静に行動できる投資家は一握りだ。

賭け事でもあまりに熱中しすぎると、計算を度外視して、我を忘れてしまうことが多々ある。これは勝負の世界では「ティルト」と呼ばれる状態であり、これをコントロールできる人間のみが勝利をつかめるのだ。

仮想通貨の市場は、いわばそれ自体が「ティルト」に陥っており、人々はその異常な状態すら「普通」だと思いこんでしまっていた。もちろんその状態が続くはずもなく、現在のビットコインの値段は17年12月の最高値から約5分の1ほどまで下がっている。

売りぬき、最高の利益を得ることができたのは勝負慣れした一部の人のみだった。

相場の流れを読み、ときに慎重に、ときに大胆に賭けに出る必要があるのはというのは、両者に共通していることだ。

仮想通貨とオンライン・ルーレット、進化を続ける両者の今後に期待していこう。

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